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特別対談・見どころ

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JOURNEY

『FUKUROCK』第1回目の記念すべきヘッドライナーはJOURNEY。2年前には結成50周年を祝うツアーで来日したが、今年から来年に掛けては“フェアウェル・ツアー”で世界中を廻っているところで、おそらく日本に来てくれるのはこれが最後の機会となるだろう。

JOURNEYは元SANTANAのニール・ショーン<g>を中心に、サンフランシスコにて1973年に結成されている。当初はインストゥルメンタル主体のプログレッシヴ・ロックをやっていたが、専任ヴォーカリストを置くようになり、2代目のスティーヴ・ペリー<vo>が加入して制作した1978年の4thアルバム「INFINITY」でブレイク。「EVOLUTION」(1979年)、「DEPARTURE」(1980年)とさらに人気を高め、元BABYSのジョナサン・ケイン<key>を迎え入れた1981年の7th「ESCAPE」は遂に全米1位に輝いた。ここからは“Don't Stop Believing”を始め、“Who's Crying Now”“Still They Ride”“Open Arms”他のヒットが続出。1983年の8th「FRONTIERS」からも(マイケル・ジャクソンの「THRILLER」に阻まれて全米1位は逃したが)“Separate Ways (Worlds Apart)”“Faithfully”“After The Fall”といったシングルが軒並みヒット。1986年の9th「RAISED ON RADIO」(全米4位)も“Be Good To Yourself”“Girl Can't Help It”等のヒットを生み、快進撃を続けていたバンドだったが、疲弊したスティーヴが脱退し、活動休止に追い込まれる。10年後に復活するも、1998年にスティーヴが再び脱退。

後任シンガーを入れ替えながら今後の活動を模索していたバンドの転機となったのは、2007年、アーネル・ピネダ<vo>を見つけたことだった。YouTubeでJOURNEYのカヴァーを歌っていたのを偶然見たニールがその歌いっぷりに感銘を受け、スカウトしたのだ。フィリピンのローカル・バンドから、憧れていたアメリカの大物バンドのフロントマンへ。そのシンデレラ・ストーリーは映画にもなり、世界中の注目を集めた。往年のスティーヴ・ペリーをも凌ぐと言われるアーネルの歌唱の見事さは、その後作られた3枚のスタジオ・アルバムや、2009年、2013年、2017年、2024年と行なわれてきた来日公演で実証済みだが、どれも未体験で半信半疑という人には、2017年2月7日の日本武道館2日目に「ESCAPE」「FRONTIERS」が完全再現された特別公演が映像作品『エスケイプ&フロンティアーズ再現~ライヴ・イン・ジャパン2017』として残されているのでチェックをお勧めする。アーネルの歌唱によって名曲の数々がいかに輝きを失わずにいるかを知れば、今回のショウへの期待も高まろうというものだ。この時のラインナップで今も残っているのはニール、ジョナサンとアーネルのみで、現バンドの他のメンバーはディーン・カストロノヴォ<ds>、ジェイソン・ダーラトカ<key>、元HARDLINEのトッド・ジェンセン<b>。今ツアーでは曲によってディーンとジェイソンもリード・ヴォーカルを担っており、それだけ“歌える”メンバーが揃ったバンドが極上のハーモニーと共に聴かせるメロディック・ハード・ロックは夏の夜を爽快に楽しませてくれることだろう。JOURNEYの“最後の来日”となるこの機会をお観逃しなきように!

WRITER PROFILE

幅 由美子(はば・ゆみこ)

1970年生まれ、兵庫県出身。1993年に京都大学文学部卒業後、シンコーミュージック・エンタテイメントに入社。『BURRN!』編集部に配属され、現在に至るまでアーティストの取材、リポート・レビュー等の執筆活動、編集業務、イベント出演など、多岐に亘って誌面を支え続けている。2026年、副編集長に就任。