BAND-MAID
トップバッターは日本のガールズ・ロック・バンド、BAND-MAID。バンド名が示すとおり、メンバー達は“メイド”の衣装に身を包み、ライヴを「お給仕」、観客を「ご主人様」「お嬢様」と呼ぶ独特の世界観のもとで活動を繰り広げている。初めて彼女達を目にする人は、そのキュートな見た目から飛び出してくるとは思えない重厚かつ精緻なハード・ロック・サウンドに度肝を抜かれて“ギャップ萌え”にハマることだろう。11月13・14日にはワールド・ツアー・ファイナルが日本武道館にて予定されているが、来年はライヴ活動をしばし休止することも発表されており、この『FUKUROCK』は今まさに成熟の極みに達しようとしている彼女達のステージ・パフォーマンスを体験する貴重な機会の1つとなりそうだ。
結成は2013年。小鳩ミク<g,vo>、KANAMI<g>、AKANE<ds>、MISA<b>の4人でスタートし、ほどなくしてSAIKI<vo>を迎え、5人組となる。2016年のメジャー・デビューの前後からアメリカやイギリスで日本文化を紹介するイベントに招かれたり、自分達で8ヵ国を廻るワールド・ツアーを開催したりと、早くから“世界征服”を目標に掲げており、2022年の全米ツアーは2万人超を動員する成功を収めた。同年11月に来日したGUNS N' ROSESのさいたまスーパーアリーナ公演のサポート・アクトに抜擢され、2023年には日本人女性グループとして初の出演となった『ロラパルーザ』を含め4つの大型海外フェスに登場し、2024年には楽曲をコラボしたアメリカのロック・バンドINCUBUSやメキシコの三姉妹ロック・バンドTHE WARNINGの日本公演で共演を果たし、2026年には英国の巨大フェス『ダウンロード』に出演した他、ヨーロッパ・ツアーを全公演ソールドアウトで終えるなど、縦横無尽に世界を駆け巡っている。2023年に結成10周年を記念してベスト・アルバム2枚が同時発売され、目下の最新アルバムは2024年9月に出た5th LP「Epic Narratives」。この6月に最新9thシングル“ENERGETIC”がリリースされた。
なお、リーダーの小鳩ミクは語尾に「~っぽ」と付く不思議な語り口調でも知られるが、フェス1番手の短い時間ではひたすら楽曲を畳み掛けてオーディエンスの耳と心を掴む展開となることも予想される。彼女のMCが聞けるかどうかもどうぞお楽しみに。
WRITER PROFILE
幅 由美子(はば・ゆみこ)
1970年生まれ、兵庫県出身。1993年に京都大学文学部卒業後、シンコーミュージック・エンタテイメントに入社。『BURRN!』編集部に配属され、現在に至るまでアーティストの取材、リポート・レビュー等の執筆活動、編集業務、イベント出演など、多岐に亘って誌面を支え続けている。2026年、副編集長に就任。